「手取り15万からの介護士」の『豊かさ』を考える ②家計を見直す

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令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況 産業別によれば、「医療・福祉」の平均年収は約221万~となり、月収手取りに換算すると「およそ15万ほど」となります。

この「手取り15万」という数字は一時期twitterのトレンドワードにも上がり、様々な意見が飛び交う状況にもなりました。

介護士にとっても身近な話題であり、数回に渡り「手取り15万からの介護士」の『豊かさ』を考えると銘打って「介護とお金」の話をしていきます。


今回は「収入が上げられないならどうするか」という、介護士にとって切実な問題についてお話ししていきます。

副業か、家計の見直しか

前回の記事「「手取り15万からの介護士」の『豊かさ』を考える ①介護の豊かさ」でお話ししたように、一般職と介護職の決定的な差は仕事で「金銭的価値(お金を稼ぐ)」を生み出せるかにあり、介護職の多くは介護保険制度の枠内で仕事をするためお金を稼ぐことができません。

それが「収益を上げられないならどうするか」という悩みの原因であり、構造上稼げない場所で稼ごうとすれば「稼げない現実と稼ぎたい想いのズレ」によって泥沼化する未来が訪れる、とも。


収益を自分で上げられない以上「自分で稼ぐ手段を探す」「自分で使うお金を減らす」かのどちらかの手段を取ることになり、前者は副(複)業で、後者は家計の見直しになります。


副(複)業をする場合は法律や納税、また所属する組織の就業規則などを確認したうえで開始することになります。

ここを抜きに「今すぐやろう」と始めてしまうと後々思わぬ事態に巻き込まれる可能性もありますから、「やりながら学んでいく」という姿勢でないなら準備期間を設けたほうが良いでしょう。


準備期間と言われると「そんなのんびりしてられない!」と思うかもしれません。


また実際に副(複)業をやり始めたとしても、やり方によってはすぐに収益が出ないものもあります。
収益を出しやすいものでも慣れるまではトラブルがつきもので、しばらくの間は多少のお金と引き換えに心身ともにボロボロになることもあります。


このような事態を避けるためにはやはり学びを含めた準備期間が欠かせず、その間にも「今すぐお金の問題を解決したい」という方はまず『家計の見直し』をすることをお勧めします。

< ここまでのまとめ >

介護の仕事では「自分で収益を上げる」ことができないため、副(複)業をするか家計の見直しをするかによって改善していく。
ただし副(複)業には学びを含めた準備期間が必要なため家計の見直しを優先する。

家計を見直す効果

では「家計を見直す」にはどれくらいの効果があるのでしょうか。

この効果は「いまどれくらいお金を使っているか」にも左右されるため定まった数値というものは出せませんが、僕が実際に家計を見直した際にどれだけ変わったかを参考に見ていきましょう。


家計を見直す前後のおおよその支払い状況は以下の通りです。

見直し前見直し後  差額  
食費350002500010000
住宅費46000460000
水道代400040000
光熱費800060002000
通信費15000400011000
交通費500050000
教養費500035001500
衣服代20001800200
娯楽費10000010000
保険800030005000
貯蓄・投資1500060000-45000
153000158300-5300
※単位は円。流動性のある支出は年平均で換算。



数値だけを追うと「あれ、むしろマイナスになってるじゃん!」と思われるかもしれませんが、これは「投資額」が増えているためです。

家計を見直す前は定期預金だけをしていましたが、家計見直し後は経費削減で生み出した費用をつみたてNISAや個別株などの購入に充てています。これは「止めようと思えばいつでも止められる支出」であるため、定期預金だけを続けていれば月々で45000円、年間で54万円ほど自由に使えるお金ができます。


実際にはその月によってある程度前後しますが、家計を見直すことで無用な出費を抑えてその分自由に使えるお金を増やすことができるのです。


注意していただきたいのは上の表は僕の例であって、実際にそこまで支出が抑えられるかどうかは人によります。特に「食費」と「娯楽費」が大幅に減らせているのにはそれぞれ理由があります。


以前の記事「自分の身体と向き合い、愛情をはぐくもう」でもお話ししたように、僕はダイエットのために食事を「一日二食」と決めて二年以上続けています。

ダイエット目的とはいえ食べるものを極端に制限しているわけではなくコンビニや外食が多いので、費用としてはまだまだ抑えられる余地を残しています。また「一日二食」生活についてきちんと学んだうえで挑戦するのであれば「毎日一食分の食費が浮く」効果と共に生活を一変させられます。
(参照:「空腹」こそ最強のクスリ [ 青木厚 ]


また娯楽費についても同様で「自分が何をして楽しむか」は人によります。


僕は人生の楽しみを「成長」に見出しているので、それまでゲームに費やしていたお金を一切止めてその分を丸々投資につぎ込むようになりました。

休日には本を読んだりメモを取ったり、ブログを書いたりする傍ら、散歩に出かけて季節感や自然を愛でたりもしています。時にはYouTubeの動画を見て楽しみもしますが、そこにかかる費用は「通信費」であって娯楽費ではないのです。



このように「お金を使わないで自分を楽しませること」もまた全ての人がやろうと思ってすぐできることではありませんから、家計の見直しで大切なことは「どのように生きるか」。すなわち『人生の価値観』なのです。

そして人生の価値観を見つけ出すためには自分と向き合うことが欠かせないことから、金銭的な理由においても以前の記事「自己分析がまだ済んでいない方のための「メモの魔力」」でお話ししたような自己分析をすることをお勧めします。

< ここまでのまとめ >

家計を見直す効果は人によって差はあるものの、家計を見直すことで無用な出費を抑えてその分自由に使えるお金を増やすことができる。
家計を見直すためにはその基準となる『人生の価値観』を明らかにすること。

「家計を見直す」と言われても

とはいえ、実際に家計を見直す効果がわかったからと言っても


「もうやってるけど、どうにもなってない」
「以前やっていたけど続けられなかった」
「減っていく数字を見るのが耐えられない」
「いざ見直して問題がわかったとしても、手直しが面倒」


といった想いを感じておられるかもしれませんし、僕も家計を見直してみたものの散々な有様に「うわぁ…」と目を背けることが何度もありました。


例えば家計を見直す前の「通信費」は、スマホやモバイルWiFiルーターに加えて光回線を自室に引いていたことから月に15000円ほど支払っていました。

スマホは毎日使うものですから手放せず、当時はオンラインゲームにハマっていて外出先でもやりたいと思ってモバイルWiFiルーターも使っていました。加えて自室では毎日ライブ配信を見たりやったりしていたので光回線が欠かせませんでした。


どれも「快適な生活」には欠かせないもので、とはいえ自分の給料からみれば15000円は明らかに「使いすぎ」でした。


「なんとかしないといけない」ことはわかっていても一か月分の支払いが過ぎれば「なんとかこのままでやっていけないだろうか」と考えてしまう。

そうやって騙し騙しやっていくうちに一年、二年と過ぎ、故障のタイミングでようやくショップに行ってみれば新商品を「以前よりはお値打ち」なプランで紹介されてついつい契約更新してしまう。


そして気づいてみれば再び月々の支払いを続けている自分がいる…と、こういった経験をされた方は多いのではないでしょうか。


このように家計を見直すと言っても、月額などの数字が示す「事実」よりもそこから生まれる「感情」のほうが重くのしかかってしまい「何も変えたくない」と先延ばしにしがちです。


ここを先延ばしにしないためには、客観的な「事実」と自分の「感情」は別物だと考えたうえで「自分は本当はどうしたいか」の目的を確認することです。


たとえば先ほどの「月15000円の通信費」で見てみると

「事実」:スマホ、モバイルWiFiルーター、光回線の利用で月15000円の支払い
「感情」:(月々の支払いは減らしたいが)手続きが面倒で変えたくない
「目的」:月々の支払いを減らす


こうして整理してみると「事実」と「目的」の間に「感情」が挟まって妨害しているのがわかります。
であれば、この「感情」を解決する手段を「Q&A」から見つけ出せば目的を達成できます。

Q.「手続きが面倒」と感じるのはなぜか?

A.過去に手続きで苦労したことがある → 今はどうなっているかを調べてみる
 ショップに行く時間がもったいない → 買い物ついでに行けるショップを探す
 店員さんの接客で心揺らぐ → 必要最小限の手続きだけする
 手続き中の待ち時間が退屈 → 本を読むなど「やること」をあらかじめ作る
 ショップ内の新商品が気になる → 一直線に受付に向かう


Q&Aの「アンサー(答え)」がどれだけ必要かは人によりますが、数多く手段を用意しておけば自分の感情が揺さぶられそうになった時も「いや、こうすると決めたんだから」とコントロールできます。


大切なのは「わからない」という不安をできるだけ事前に無くしておくこと


迷いが出れば、自分の感情はそのストレスから逃れようと一気に「変えたくない」気持ちへと変わっていきます。そうして「変えない」ことが先々の自分を苦しめることがわかっていても「いま苦しい」ことに囚われてしまうので、事前準備が欠かせないのです。

< ここまでのまとめ >

『家計の見直し』には「感情」が大きく関わってくるため、「この時どうするか」といった事前準備をして気持ちが揺さぶられないよう対策を取る。

まとめ ~「心構え」と「具体的に何をするか」~

ここまでお話ししてきたのは「心構え」の部分で、人によっては目次からここだけ見に来た方もいるかもしれません。

このまとめで語る内容は「家計見直し」で検索すればどのようなサイトでも掲載されているようなものであり、突出した情報ではないかと思います。


僕が具体的に行った家計の見直しは

・「食費」 → 一日二食を始めとした食習慣の変更
・「娯楽費」 → 無料のもので人生を楽しむ『人生の価値観』の変更
・「光熱費」 → 楽天でんきへ変更
・「通信費」 → 楽天モバイル(格安SIM)への変更
・「教養費」 → 楽天ブックス楽天koboの利用
・「衣服代」 → Rakuten Fashionの利用
・「貯蓄・投資」 → 楽天証券の利用

このように楽天のサービスを複数利用することでポイントを有効利用する、いわゆる「楽天経済圏」による家計の見直しを行いました。

これによって対応する費用を払うことでポイントを貯めてそれをまた別の費用に充てるということも可能になり、先述した家計見直し一覧にはそういったポイント分を反映させていないため、実際には数値以上の支出削減効果があります。

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「楽天経済圏」ないし「楽天サービス」の利用は一つの手段であって、本質的には「自分の生活設計は自分で決める」こと、すなわち「自己決定」が大切です。


このように人生の価値観、すなわち「自分らしさ」は介護の仕事をする理由だけでなくお金の使い方にまで及ぶものです。

これまで「なんだか面倒だからなぁ…」と先延ばしにしてきた自己分析をおこなう良いチャンスが訪れたと思い、以前の記事「自己分析がまだ済んでいない方のための「メモの魔力」」を参考にぜひ自己分析に挑戦してみてください。


手取り15万からの介護士にとって「収入が上げられない以上支出を減らす」ことが求められるなか、「どう生きるか」の選択には具体策とともに『人生の価値観』が必要となります。


なぜなら心構えと具体策を一致させることが物心ともに「介護士の豊かさ」を実現していくうえで欠かせないのですから。

おすすめの書籍

さいごに、家計を見直すうえでおすすめの書籍を紹介します。

本当の自由を手に入れるお金の大学


「家計を見直すならどの本をお勧めする?」と聞かれたら一番に答えるのが、この「本当の自由を手に入れるお金の大学」です。


なぜ一番なのか。
それは固定費や保険の見直しなどの「お金を『守る力』」について、本の約半分を費やして説明されているからです。

しかもイラストや表を用いてコミカルに説明されているため、誰が見てもわかりやすいのです。

実際僕が職場の方や友人・知人にお勧めした本の中で抜群に選ばれたのがこの「お金の大学」で、読んでもらった方から感想をいただいたところ

「面白い! それでいてわかりやすい! 教えてくれてありがとう!」(40代女性)
「『大学』っていうから難しい本かと思ったら、メチャクチャ読みやすかったです!」(20代女性)
「私にもわかるくらいすごく優しくて丁寧で、すぐやろうって旦那と話しました(笑)」(30代女性)
「さっそく証券口座開いて、つみたてNISA始めます!」(20代男性)

と、感謝の声をたくさんいただきました。
これまでいろんな本を紹介したのですが、ここまで好評だったのは初めてでした。


また著者である『両@リベ大学長』さん(@freelife_blog)は

ブログ → 「リベラルアーツ大学
YouTubeチャンネル → 「両学長 リベラルアーツ大学

「自由に生きる人を増やしたい!」という想いをもとに、お金の知識について日々発信されています。家計を見直したい方、自由に生きてみたい方はぜひフォローや登録をしてみてください。


【併せて読みたい記事】
自分の身体と向き合い、愛情をはぐくもう
自分と向き合おう! ③実践してみよう
自己分析がまだ済んでいない方のための「メモの魔力」


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