【二訂版】「スマート介護士」資格試験 かんたんまとめ①第一章

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スマート介護士
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今回はサンタフェ総合研究所監修の「スマート介護士」試験前の簡単なまとめを第一章、第二章に絞って書いていきます。試験前の見直しなどに活用してください。

また所感には「学んだ結果僕が何を感じたか」を記しています。息抜き程度にご覧ください。


なお今回の記事は試験範囲を網羅するものではなく、受験にあたっては公式テキストの入手を強くお勧めします。

特にExpertは「公式テキストの熟読」が合格の目安となりますので、ご自身でテキストを何度も読んで受験に備えていただくようお願いします。


【付記】

テキストは202年12月に三訂版となりましたが、この章は内容が重なる部分となりますのでそのまま読み進めても問題ありません。「二訂版ではどうだったか」という比較にも役立ちます。

第1章 介護ロボット概論

介護ロボットとは…

介護される人や介護する人のサポート目的で、介護現場などで使われる先端機器やシステムの総称。法律上の明確な定義はない。

介護・福祉分野で採用されているのは「非産業用のサービスロボット」と呼ばれる。


ロボットとは…

情報を感知(センサー系)
判断し(知能・制御系)
動作する(駆動系)

これらの要素技術を有する、知能化した機械システム。

H24.11 厚生労働省「福祉用具・介護ロボット実用化支援事業」による定義


介護ロボットの重点分野6分野13項目とは…

平成24年11月に経済産業省と厚生労働省がロボット技術の介護利用における重点分野策定。
平成26年2月に1回目の見直し、平成29年10月に重点分野を1分野5項目を増やし、合計で6分野13項目となる。

移乗介助

1)装着:ロボット技術を用いて介助者のパワーアシストを行う装着型の機器
2)非装着:ロボット技術を用いて介助者による持ち上げ動作のパワーアシストを行う非装着型の装置


移動支援

3)屋外:高齢者等の外出をサポートし、荷物等を安全に運搬できるロボット技術を用いた歩行支援機器
4)屋内:高齢者等の屋内移動や立ち座りをサポートし、特にトイレへの往復やトイレ内での姿勢保持を支援するロボット技術を用いた歩行支援機器
5)装着:高齢者等の外出等をサポートし、転倒予防や歩行等を補助するロボット技術を用いた歩行支援機器

排泄支援

6)排泄物処理:排泄物の処理にロボット技術を用いた設置位置の調整可能なトイレ
7)トイレ誘導:ロボット技術を用いて排泄を予測し、的確なタイミングでトイレへ誘導する機器
8)移動支援:ロボット技術を用いてトイレ内での下衣の着脱等の排泄の一連の動作を支援する機器


見守り・コミュニケーション

9)施設:介護施設において使用する、センサーや外部通信機能を備えたロボット技術を用いた機器のプラットフォーム
10)在宅:在宅介護において使用する、転倒検知センサーや外部通信機能を備えたロボット技術を用いた機器のプラットフォーム
11)生活支援:高齢者等とのコミュニケーションにロボット技術を用いた生活支援機器

入浴支援

12)入浴支援:ロボット技術を用いて浴槽に出入りする際の一連の動作を支援する機器

介護業務支援

13)介護業務支援:ロボット技術を用いて見守り、移動支援、排泄支援をはじめとする介護業務に伴う情報を収集・蓄積し、それを基に、高齢者等の必要な支援に活用することを可能とする機器


介護ロボットを取り巻く状況とは…

【背景】
高齢者の人口増加 → 2025年の高齢化率 30%超
介護職員需給の将来推移 → 2025年 31万人不足。 2035年 68万人不足

慢性的な人手不足や労働環境の問題など、介護分野の課題解決の一助として注目を集めるのが介護ロボット。


【期待】
・介護に携わる側
人とロボットとの共存で介護を担う。介護人材の不足や労働負担の軽減、業務の効率化などが将来的に実現可能。

・介護を受ける側
高齢者の自立や歩行支援、認知症の予防やケア、QOL(生活の質)の向上、介護予防など


【政策】
・国や自治体の政策

1.開発支援
開発する製造業事業者に対し、主に経済的な支援を行う

2.試験導入・実証実験
介護施設などに試験的に導入し、効果測定などを行う

3.購入補助
ロボットを購入する利用者側に補助金を出す

4.リサーチ
施設や個人に対する様々な調査を行う

5.普及推進活動
普及や推進のために行われる活動(展示・説明・体験・研修の開催)

民間企業・研究機関等 → 機器の開発
・日本の高度な技術を活用し、高齢者や介護現場の具体的なニーズを踏まえた機器の開発支援

[経済産業省中心]

↑ 連携 ↓

介護現場 → 介護現場での実証等
・開発の早い段階から、現場ニーズの伝達や試作機器についての介護現場での実証(モニター調査・評価)、導入に必要な環境整備

[厚生労働省中心]


【普及】
・経済産業省「ロボット介護機器開発・標準化事業
H28度までの3年間で合計47億円の補助金を支給。

・厚生労働省「介護ロボット等導入支援特別事業
H25度補正予算にて、52億円を約5000の介護施設に投入。

<普及阻害要因>
・介護士は介護の「アウトカム(結果)」を明確にされていない

設備の規模や内容・人員配置などの「構造」
介護サービスがどのように利用者に提供されたかという「過程」
結果的にどうなったかをはかる「アウトカム」

介護士もどんな構造が過程に影響を与え、それによってアウトカムがどうなっているかを検討するスキルが必要となる。

・現在業務とのつながりを認識しにくい
・オペレーション改善意識を維持しにくい
・導入決定者と現場の意思疎通が希薄
・各省庁は開発・導入には支援施策を講じているものの、運用においては効果的な施策が打てていない

<普及への期待>
・日本の高齢化率が欧米・アジア諸国と比べても極めて高い状況。
→政府主導による導入・活用政策が次々と打ち出される

・機体の背景には「日本のロボット産業の強さ」がある
→日本は世界全体の1/4のシェア
稼働台数:約30万台 出荷台数と合わせて世界第一位の「ロボット大国」
介護ロボットに属するサービス用ロボットの出荷額は約610億円で国内出荷が98%

・高齢化率で先行する日本こそが世界に先駆けて介護ロボットを普及できる現場
ロボット活用も含めた新しい介護のあり方を構築できる期待感
・日本の介護ロボット産業が世界に進出することの、産業発展の期待感


【導入】
・介護ロボットの導入は「介護とはこうあるべき」という理想の姿と現実を照らし、その間を埋めるようなもの

<課題>
・介護の世界は良くも悪くも「規制業界」である
・オペレーションの見直しや意識改革から始める必要
・介護ロボットのメリットに対する共通認識を持つ
・導入までの壁に「意思決定の複雑さ」がある
・「事故」は介護現場における三大リスクの一つ


【未来】
・施設業務の改善要望点
移乗や入浴、排泄、認知症ケアなどに介護負担
被介護者の生活意欲の維持や向上を図りたい

・複合型介護ロボットの誕生
クラウド上で連携して相互協力して利用者の生活を支える

・中長期的に介護ロボットと向き合う
上手に活かすためのオペレーションをよく考えて導入計画を練る

第1章 所感

介護ロボットについての知識を学ぶことで現場のオペレーションの見直しが図れるが、「改善意識」がなければ見直しはされない。

なぜ改善するのか、そのメリットを広く介護職員へ普及させることが介護ロボット導入の糸口となる。


今後は「介護ロボットの導入の有無」によって施設間格差が広がるとみられ、スマート介護士のような介護ロボット等のテクノロジーに精通した介護人材の需要はさらに高まる。

一方で現場を見れば「パソコンが使えない」という職員も多く、「パソコンが使える」がために係る作業を押し付けられる現状もある。スマート介護士の取得はそうした業務過多を加速させる懸念もあるため、需要の高まりとともに資格手当が必要となるだろう。



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また僕が介護を考えるうえで参考になった書籍を紹介しますので、よかったら一度読んでみてください。


本からの学びは揺るぎない自信へとつながっていきます。

介護を自分の「感情」頼りにするのではなく、知識や経験に裏付けられた「事実」と併せて行うことで、介護はすべての人を豊かにしていくことができるのです。


一緒に学んでいきましょう。


【併せて読みたい記事】
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介護の「生産性」を上げるのは誰のためか
イマドキの介護士は5タイプ ③「イマドキの介護士」の役目


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