介護職の副業に関して、介護職が副業すべき背景や副業の種類や法律について、さらには介護職の副業としてブログお勧めする理由や実際の手順をお話ししてきました。
ここまでの流れに従って実際にブログを始めれば、月5000円から1万円あたりの収入は遅かれ早かれ手に入れることとなりますが、「月5000円くらいでは足りないし、その為に頑張れない」といった意見もあるでしょう。
実際に2022年の介護職員等ベースアップ等支援加算ですら「足りない」「桁が一つ違う」といった批判が飛び交っていましたから、副業としてのブログに魅力を感じづらいかもしれません。
そこで今回は「副業でブログを始めた先に待つ未来」について、実体験を交えてお話しします。
今回の記事を読むことで
・介護ブログが読まれるようになった転機
・副業ブログによってあなたが得られるもの
・副業でブログを始めた先にあなたが迎える未来
といった内容がわかり、「やっぱりブログを始めた方がいいんだ!」となりますので、ぜひ最後までお読みください。
なお、前回の記事をまだお読みでない方は先に読まれた方が話が入りやすくなりますので、下記リンクよりお読みください。
ブログについてのおさらい
副業でブログを始めた先に待つ未来についてお話しする前に、ブログについてのおさらいをしておきましょう。
「仕事の成果を貯めて自動化していく仕事」である『ストック型』ビジネスの1つがブログです。
このブログは介護職の特徴である「コミュニケーションを取る」「生命への責任感を持つ」「専門知識、技術を修める」への融和性が高く、介護職としての専門知識を活かして人々の悩みを解決する内容を記事にして、その記事に付随する広告の閲覧数やクリック数、実際にサービスを利用してもらうことで収益化していきます。
あるいは介護の専門知識にこだわらなくとも、自分が興味のあることを一から学ぶ過程を記事にして、同じカテゴリを学びたい人々へ訴求するのも良い選択と言えます。
「そうは言ってもブログの始め方がわからない」「文章が書けないから私には無理だ」という方に向けて、ブログ開設までの流れを順を追って理解できるように解説しました。

私の介護ブログが読まれるようになった転機
私が2020年5月からこの介護ブログを始めて5年近く経ちます。始めは介護の思い出や雑感を書いていましたが、次第に介護にまつわる諸問題について調べ、学び、自分の言葉で伝えるように変わりました。
転機となったのは、2021年の「被災から10年」直前で東日本大震災の被災地視察に関して記事を書いた時でした。

2015年当時、勤めていた施設の意向で被災地視察のメンバーに選ばれて視察に向かったのですが、「視察後にレポート提出がある(かも)」と聞いていたので15ページに渡るレポートを作成しました。
ただ、テレビや動画等で見た津波の跡を実際に目で見て、現地の方の話を聞いて、空気を肌で感じたことで熱量高く書いたものだったのですが、実際にはレポートを求められず、誰の目にも止まることなく「お蔵入り」となってしまいます。
そこから6年、震災から10年を前にレポートのことを思い出して記事にしたものが読者の皆様の目に止まり、それまであまり読まれることのなかったこのブログが徐々に読まれるようになったのです。
その後、介護問題をただ取り上げるのではなく情報の深掘りをした上で本質的な部分を読み解くように記事を書くことで定期的に読んでいただけるようになりました。
例えば2022年から取り上げられるようになった介護職の賃上げに関しては、介護・福祉界隈の熱狂とは裏腹に介護保険制度を見れば『国民全員を貧しくする仕組み』であると読み解き、
「介護職の賃上げは貧しさを生む」
と題して介護保険制度の財源について解説したところ、こちらも多くの方に読まれることになりました。その流れを汲んだ次の記事「介護士の妥当な年収のために増税を受け入れられるか」では3倍近く多くの方に記事を読んでいただきました。

これらの記事を書いたことで、「介護職の賃上げが貧しさを生むとして、それなら介護職はどうすればいいのか」という疑問に答えを出す必要があると感じました。ただ介護職の賃上げを止めるだけでは介護職は貧しいままで現状の解決には至らない、と。
実際、介護職の平均年収と一般職の平均年収には開きがあり、その差を埋める着実な手立ては税金投入となります。ただしそれは「平均年収という見かけの数値」を上げるだけで、介護職もまた徴税対象なのですから税金投入による豊かさの実感は得にくいでしょう。
であれば、介護職が自分も社会も豊かにする為には「足りない分は自分で稼ぐ発想」が必須となります。そのため、この介護ブログでも「介護職の副業」をテーマとして取り扱うことにしたのです。

副業ブログを始めて得られたもの
副業でブログを始めたことで得られたものを上げていくと
【ブログ関連】
・ブログで収益化する「ブログ運営にまつわる知識」
・ブログ記事の信憑性を高める「情報・データ収集」
・ブログ記事の内容を深める「介護分野以外の勉強」
【副業関連】
・介護以外の仕事に関する知識、スキル
・資格取得
・施設外での交流(趣味での交流や同業種・異業種交流など)
といったものが挙げられます。ブログを書くことで介護・福祉の専門知識を深めるだけでなく、副業として他分野の知識・スキル・資格を取得し、施設外での交流を深めることにもなりました。
特に資格取得については保有資格一覧にある通り、介護・福祉以外の専門知識を多数学ぶことによって
・レイキ講師、レイキヒーラー
・占い師(手相鑑定士)
・キャンドルアーティスト
・フラーエンクリエイター
など、複数の職業を兼ねることになりました。これらは「講座」や「ヒーリング」、「占い出店」や「物品販売」へと展開されていきます。

そしてこれだけに留まらず、ブログ経験と複数の職業で積み重ねた知識・経験を掛け合わせることで「書籍出版」も可能となりました。
ブログオーナーの自著
副業ブログを始めた先にある未来
副業ブログを始めてから生まれた変化は仕事だけに止まりません。ブログを始めるにあたって情報収集を続けていくうちに、それまで施設あるいは所属する組織内で完結していた人間関係が広がりを見せたのです。
施設外の介護・福祉職の方との交流が増え、中には私の書いたブログを職員に読ませるとおっしゃられる介護経営者の方とお知り合いになったり、ブログを読んで今後の介護経営方針について相談を受けることが増えてきました。
またオンラインコミュニティでのつながりから介護・福祉とはまた別のボランティアに参加するようになったり、飲食店の集客手伝いをしたり、歴史に関する講演会に参加したり。新しく「モルック」というフィンランド発祥のスポーツに取り組み、2024年には世界大会に出場しました。
そしてレイキを身につけてから3年後の2024年にはコロナワクチン後遺症の方々に対するヒーリング・ボランティアを行うようになり、医療講演会の参加や後遺症当事者の近況を通じて新型コロナウイルスに関する多角的な情報を得て、「福祉とは何か」をより本質的に考えるようになりました。

このように、副業でブログを始めた先にある未来とは「自分で稼ぎ、自分で広げる」未来です。私が本格的にこれらを仕事として始めたのは2023年下半期からで、3年経たずにここまで展開できています。
3年と言えば、介護報酬改定が原則3年に1度。
その結果に介護業界は毎回悲喜交々、不平不満を抱える現状において「三年もあれば何かしらの副業を始めて、介護報酬改定によって与えられるベースアップ分以上の成果は挙げられる」わけです。
しかも介護報酬がプラス改定になったとしてもその財源は社会保障費であり、広い意味での税金ですから、ベースアップを期待するほど介護職自身が支払う税金も構造的に増えざるを得ません。
3年ただ座して待ち、その結果に満足いかず物理的にも心理的にも負担を抱えてしまうのであれば、介護職はすべからく副業を始めた方が良く、その副業もその後の展開が期待できるブログを選んだ方が良いと言えます。

【おわりに】自分らしくいられる未来の為に始めた副業が、周りをも豊かにする
今回は「副業でブログを始めた先に待つ未来」についてお話ししました。
ここまでの話をまとめると
・介護職のブログは客観性を保ちつつも自身の体験を交え、より本質的な記事を書くことで専門性・独自性が磨かれ「人が望む情報」となる
・副業としてブログを始めた先に待つ未来は介護報酬改定に一喜一憂しない「自分で稼げる未来」
・ブログを書く能力を鍛えた先には他分野への展開や出版の可能性がある
このような内容であり、介護職の副業とは『自立』実践だと言えます。
介護・福祉職が介護報酬に依存せず自立的であれば、提供する介護・福祉サービスも自立的になります。なぜなら「自立の何たるか」を副業を通じて学び、実体験として自立を語れる介護職は仕事に対する捉え方が「言われた通りにすれば報酬が確約されているもの」から「お金に交換できるだけの価値を提供できなければ一銭も稼げないもの」へと刷新されるからです。
必然、「給料が安定していることがどれだけありがたいか」についても身に染みて理解できるようになりますから、現状の「ゴネ得」のような介護職の賃上げを求めません。自分で稼げる分介護報酬に依存しなくてもよくなるため、下手に介護報酬を引き上げて税負担を増すことが国民全体を貧しくする悪手だと考えられるようにもなります。
副業ブログを始めた先では何より、「人とのつながり」が豊かになります。それは介護・福祉ばかりが深まった知見が、副業を通じて出会えた他分野の方々とのつながりによって『視角』(物事を捉えられる範囲)を広げることになります。
その成長は書籍や解説動画などでは得られない「生きた情報」によるもので、副業ブログを行う介護職・福祉職の力能を数段上のレベルへと押し上げていきます。
またブログを通じて文章力が鍛えられれば、介護記録はより洗練され、短時間で書き終えられます。会議における発言も、個人の感想の域から社会情勢やデータベースを参照にした論理的な意見へと昇華され、評価も高まるでしょう。
給料も「生活していける分の不安がないのはありがたい」と捉え、その給料を払う施設への帰属意識が強まります。自分に足りない分は自分の力で稼げるので、不平不満に費やす時間が勿体なく感じるようになります。副業を経験して「自分で稼ぐ難しさ」を痛感しているからこそ、そうした気持ちが芽生えるのです。

このように介護職が副業ブログを始めた先に待つ未来は介護・福祉職にとっての「しあわせ、ゆたかさ」、すなわち『福祉』です。
自分らしく生きられる力を手にし、その力で多くの人を介け護る(たすけまもる)姿は同僚や後輩の『憧れ』となり、介護・福祉の仕事を続けても自分らしく生きていられる『希望』となるのです。
そうして「私もやってみよう」という介護・福祉職が増えれば介護職の給料問題は自ずと解消し、介護人材不足ですら解決していくことでしょう。何故なら介護人材不足の本質的な問題は、給料の高低ではなく「私もなりたい」というイメージを持たれていないからです。
子どものなりたい職業ランキングの100位内にすら入れない現実を受け入れ、親が「介護職を選んだ自分の子どもが幸せに、楽しく暮らせている未来」を思い描けるようになれば、家族の会話から介護職が子どもたちに伝わり、認知されるようになります。あるいは成人であれば「介護・福祉職の友人・知人が自分のやりたいことを目一杯楽しんでいる様子」を知れば、自分の現状と照らし合わせて介護・福祉職が選択肢の一つに入るでしょう。
「数字ベース」ではなく「人ベース」で考えれば介護人材不足の原因は明らかであり、人ベースからのアプローチを実践する為には、そもそも現在の介護・福祉職が物心共に豊かでなければなりません。
だからこそこのブログでは副業に関して数回に渡りお話ししており、介護職の賃上げによって生まれる『貧しさループ』から抜け出せる具体的・現実的な手法として「介護・福祉職の副業はブログが最適」とお伝しているのです。






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