令和7年12月12日、AmazonのKindle Direct Publishing(KDP)にて、三冊目となる自著『Kindle出版 はじめての手引き』を出版致しました。
そこで今回はこの書籍の内容に触れつつ、介護・福祉職の副業にどのように活かすかについてお話ししていきます。この記事を読むことで
・kindle出版の始め方
・「本の文章」を書くコツ
・介護・福祉職が自分の本を出すメリット
これらの内容を押さえて、今日からあなたもKindle出版に向けての準備を始められますので、ぜひ最後までお読みください。
kindle出版とは
kindle出版とは、Amazonが提供するKindleダイレクト・パブリッシング(KDP)というサービスを使って、誰でも無料で電子書籍や紙の本(ペーパーバック)を簡単に出版・販売できる仕組みです。
このkindle出版には以下の特徴があります。
・費用をかけずに始められる
→登録・出版自体は無料。コンテンツ作成(執筆、デザイン、校正など)に費用をかけるかどうかは自分で決められる。
・世界中の読者にリーチ
→Amazonの巨大なプラットフォームを通じて、世界中のKindleユーザーにアクセス可。
・電子書籍と紙書籍の両方に出版可能
→電子書籍だけでなく、プリント・オン・デマンド(POD)方式で在庫リスクなく紙の本(ペーパーバック)も出版可能。
・印税率が高い
→売上から最大70%のロイヤリティを得られる場合があり、出版社を通すよりも高収入が期待できる。
・自由度が高い
→自分の作品、価格、発売時期、プロモーションなどすべて自分で決定できる。
・自己ブランディングにも活用
→自身の専門知識を共有したり、認知度を高めたりするツールとしても利用される。
こうしたメリットを踏まえながら自著『kindle出版 はじめての手引き』では、KDPの登録や文章作成ソフトの書式設定、本の文章を書くコツなどを簡潔にまとめています。
第1章ではKindle Direct Publishingの登録を
Kindle Direct Publishing(KDP)を利用する為には、
・Amazonアカウントの登録
・KDPの登録
この二つを行うことになります。Amazonは普段から利用されている方も多く、アカウント登録を済ませている方が大半かと思いますので、ここでは主にKDPの登録についてお話しします。
前提として、KDPの登録は仕様変更等によってそれまでのやり方ではうまくいかない場合があります。その為うまくいかない部分に対して検索する癖をつけることが求められます。
介護・福祉に勤める方の多くは介助および支援を行うことが最優先で求めるあまり、調べる癖を身につける機会があまりないが故に、都度検索することに強い抵抗感を感じるかもしれません。そのためKDPの登録は最初の難関として立ち憚ることになるでしょう。
KDP登録で気をつけるべき点は、例えば以下のものがあります。
・ブラウザの「日本語翻訳」等によって項目の誤変換が起き、何を入力すれば良いのかわからなくなる
→認証番号、勇気、パスワード等、求められる入力とは異なる翻訳をされて意味がわからなくなる
「勇気」→生年月日 「認証番号」→銀行口座番号 「パスワード」→口座名義人 など
・納税に関する情報でローマ字表記で入力する部分でつまずいてしまう(特に住所)
→海外の住所表記は「番地→ 区画 → 市区町村 → 都道府県 → 郵便番号→国名」の順
・日本は納税者番号(TIN)を発行していないことを知らずに、マイナンバーを入力してしまう
→納税者番号なし、居住国がTINを発行していない等のチェックを
こうした難関が待ち受けていますが、いずれもネットやYouTubeを調べれば対応がわかります。Kindle出版 はじめての手引きではKDP登録の大まかな流れを解説しているため、登録の際のガイドになります。
ただし、これもKDPの仕様が変わればまた上手くいかなくなる可能性があります。本質的には「わからないことは前後の文脈から判断し、自分で調べる」という姿勢が大切です。

第2章では文章作成ソフトの書式設定を
KDPの登録を乗り越えたら、次は本の文章を書く「文章作成ソフトの書式設定」についてお話ししています。
「書式設定なんて気にしなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、この書式設定を最初にやっておかなかったことで本完成間近で強烈な喪失感を味わうことになりかねません。これは文章量が多いほど挫折しやすいものとなりますので、書式設定は必ず最初に行いましょう。
私自身、最初に出版した『氣付きと癒しのレイキ-次にわたしがが選ぶヒーリング』ではこの書式設定に気づかないまま文章を書き終えて、データ入稿をしようとしたらサイズが合わずに書式設定をやり直しました。文章の並びやレイアウトが全て崩れてしまったので最初から組み直し、数時間を費やしました。
また、使用する文章作成ソフトは国際標準のオープンフォーマット電子書籍ファイル書式である「EPUB」で保存できるソフトを選ぶことになります。基本的にはMicrosoft Wordがあれば問題ありませんが、もしない場合はGoogleドキュメントで作成すればEPUB形式で保存はできます。
Googleドキュメントで電子書籍を作る場合の設定も本書の「付録」として解説していますので、ぜひご活用ください。
第3章では「本の文章」を書くコツを
第3章では、通常の文章の書き方ではなく「本の文章を書くコツ」について解説しています。
と言うのも、多くの方は「文章を書く」にあたって読む媒体を意識しないまま文章を書いてしまいがちです。仕事で書く文章とプライベートでの文章を使い分けることはあっても、SNSで書く文章とブログで書く文章を使い分けていない方は多いでしょう。
そしてこのSNSもX、Instagram、Facebookで文章を使い分けているかどうか。ブログもAmebaブログとはてなブログ、noteなどでそれぞれ使い分けているかと聞かれると、「書く内容」は変えていても「文章の書き方」は同じになっているのではないでしょうか。

本の文章を書く場合、基本ルールとして
・行頭は一文字空ける
・句点は「」の最後には入れなくて良い
・感嘆符の後に句点はつけない
などがあり、そうしたルールを守るだけでも読みやすい文章となり、その上で自分の本を読む相手に合わせて文章量や行数などを調整することになります。
詳しくはこちらをご覧ください
このような意識を持ちながら本の文章を書くことで相手に読まれやすい本になっていきますが、文章によっては「持ち味」が必要な場面もあります。情報伝達が主の文章には個人の感想・感情を分けて書く必要がありますし、日常の雑感や思いを伝えたい場合には感情を表現する必要があります。
その為に大切なのは「その本を書いて世に出すことで何を伝えたいか」という本のテーマであり、そのテーマに訴求力を持たせる本のタイトルです。これらを決める際の考え方やワークシートも本書では載せていますので、ぜひ参考にしてください。
Kindle出版を介護・福祉職の副業にどう活かすか
では、Kindle出版を介護・福祉職の副業にどう活かせば良いのでしょうか。このことを考えるにあたっては「本を出す」メリットから見ていくことになります。
一般に本を出すメリットは
・専門家としての信頼性向上・ブランディング
・知識や経験の体系化と共有
・ビジネス・キャリアでの認知度と機会の増加、人脈形成
・自己表現とメッセージの伝達
このように多岐にわたります。そのため、本を出す前提として
「専門家としての知識や経験があること」
「それらを体系化し共有することでメリットを得られる『自分のサービス』が既にあること」
「認知度やビジネスチャンス、人脈形成が自分の目標に適うこと」
「人に伝えたい思いがあり、伝わることで相手がメリットを得られること」
これらが挙げられます。そのため介護・福祉職の副業として本を出すメリットもこれらが既にある前提となります。もしそうしたものがない場合は、一から介護職の副業を始められる記事をまとめておりますので、こちらを先にお読み下さい。

本を出版する前にブログを始めた方が良い理由
介護・福祉職の副業としてkindle出版を活かすには、出版する前にブログを書いていることが重要です。本を書く以上文章慣れしていることが基本となりますし、本を出すメリットである「専門性を活かす」にしても、まず自分の得意とする分野の専門的な知識・経験が視覚化されていることが求められます。
もちろんこの視覚化はSNSや動画等でも良いのですが、こと本に限って言えば文章をメインとした媒体を好む層へのアプローチが本の売れ行きに関わってきます。
誰でも手軽に読める内容の本であれば「本のターゲット層」と「自サービスのターゲット層」に多少ズレがあっても構いませんが、専門的な内容を本媒体で伝えようとする場合、普段から本に慣れ親しんでいる層をターゲットにした方が選ばれやすい訳ですね。

こうした背景から、本を出して得られるメリットと介護・福祉職の副業としての出版を照らし合わせて逆算すると、本を出す目的は「サービスの拡大」となり、
「出版←ブログ(←SNS、動画等←ブログ以外の自サービス)」
というプロセスを踏むことになります。介護・福祉職の副業としてどのようなものを選ぶにせよ、そのサービスを広く伝える過程でSNSや動画等を利用することになり、それらでは十分伝えきれない内容をブログで記すことになり、その集大成として本を出版し更なるサービス拡大を狙うことになるのです。
ブログから始めた場合は「出版←ブログ」のプロセスとなり、ブログ運営の過程で文章を書き慣れることで出版時のハードルをかなり下げることができます。またブログ記事を広める過程で自ずとSNSや動画等を用いることにもなりますから、それらの知識を学習する過程もまた記事にして収益化が可能な「ブログから副業を始める」ことをお勧めしています。

介護・福祉職が本を出すインパクト
介護・福祉職が自分の本を出すインパクトは、単に本の利益を得るだけに留まりません。本を出すことによって他の介護・福祉職とは一線を画す存在感を示すことになるのです。
「本を出す」ということは、その分野に精通している証拠となります。それは単に「知っている」というレベルではなく、その知識を体系化して文章に落とし込めるレベルの能力を持っていることを表します。その知識がどのようなものであれ、何か一つ突出した能力を持っていることは誰かの役に立ち、尊敬されるものなのです。
そして本は物理的アイテムであり、そこに著者名としてあなたを表す名前が記されていると、本を通じて誰もがあなたの知識と能力を認めることになります。なぜなら出版の中でも本を出すまでのハードルが低いとされるKindle出版ですら、こうしてアカウント登録から文章作成ソフト、本の文章を書くコツをお伝えしても「実際にやる人」はごくわずかだからです。
このことを裏付けるものとして、本出版ガイドによれば「出版経験のある日本人は人口の0.1~0.2%程度」だと言われています。
実は、ざっくり計算すると出版経験者は500人から1,000人に1人程度です。(参考:出版をしたことがある人はどれくらいいるのか?)
つまり出版経験がある日本人は人口の0.1-0.2%程度しかいないのです。
言い換えれば「本を出せる」という時点で0.1〜0.2%の希少性を持つ人材となれる訳です。本の内容によっては相手に響かないこともあるかもしれませんが、少なくとも自分で学び、実践し、得られた経験を元に本を書いて出版するところまで辿り着ける人はそうそういないのです。
もし介護・福祉職で本を出版する所まで辿り着けたなら、周りの評価は一転します。「本を出した人」という認知を与えることになりますから、
・文章が書ける人
・本を出すくらい賢い人
・本を出した分野に詳しい人
という風に周りから評価され、そうした用事を相談されたり頼まれたりするようになります。相手にとってわからないことを、自分がまだ知らない分野であっても聞かれるでしょうし、介護記録としての文章の書き方を教えてほしいと頼まれることもあるでしょう。
そうなればその組織における立場は自ずと上がっていき、重要な役割を与えられやすくなります。本来介護・福祉とは関係のない分野で本を出したのだとしても、本を出すために必要な知識、技術、文章力や構成力等は本業においても形を変えて評価されます。
それほど本の持つ権威性は影響力が大きく、介護・福祉職にとっての精神面、自己肯定感を支えるものなのです。

【まとめ】介護・福祉職の出す「本」の価値を見出す
今回は自著『kindle出版 はじめての手引き』の解説と、介護・福祉職が本を出すメリットについてお話ししました。内容をまとめると
・『kindle出版 はじめての手引き』はAmazonのKindleダイレクト・パブリッシングの登録方法や文章作成ソフトの書式設定、本の文章を書くコツなどを簡潔にまとめた本。
・介護・福祉職が本を出すメリットは「収益」と「名声」が得られるためであり、本を出版する前段階で「副業としてのブログ」に取り組み、専門性を視覚化しておくことが重要。
このようになり、Kindle出版が介護・福祉職にとっての精神的支柱になるという話をしました。

私はこれまで4冊の本を出版しましたが、80〜100ページ前後の本を書き上げるのに大体一日4〜6時間を費やして約一ヶ月ほど掛かりました。執筆中は本を書くこと以外に時間を割けないと思った方が良いでしょう。
もちろん生成AIなどを駆使してそうした時間を短縮することは可能ですが、AIによって作り出せる文章・情報というものは誰でも同じようにAIを使って出力できるものですから、そこに作家としての個性や積み重ねてきた文脈は乗りません。
すると「誰が書いても同じ」の文章が生まれ、それを本として出しても似たような本は山ほどありますから、ほとんど見向きもされません。情報伝達が目的の本であれば作家の個性や文脈を過度に出す必要はありませんが、『あなた』が書いた本にしたいのであればそれらをAIで代替してしまうのは勿体無いと言えます。

もしあなたが介護・福祉職として本を出すのであれば、他の方にとっては「介護・福祉職として今の社会がどう見えるか」こそ価値があります。介護・福祉職は「需要が高く供給が少ない」職業であり、その前線で活躍するあなたの持つ視点はそれだけで希少です。
ですので、自信を持ってあなたの思いを文章に書いてみてください。
そして本として出してみてください。
もしあなたが『Kindle出版 はじめての手引き』を読んで本を出したなら、ぜひこの記事にコメントをしてその本を紹介してください。私はあなたの書いたその本を、ぜひ読んでみたいです。
その日が来ることを待ち侘びつつ、あなたの出版活動を後押しする本を紹介して終わります。



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